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中国物流の現状と問題点

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中国物流の現状と問題点

謝 建国(株式会社流通研究社 海外事業室長兼上海事務長)

株式会社 流通研究社
海外事業室長兼上海事務長
謝 建国


はじめに

中国はWTOに加盟して5年後の今日、「世界最大の工場」から「世界最大の市場」へと変化を遂げつつある。世界各国の企業は中国に低コストの生産拠点として工場を設けてきたが、これから中国全土への製品販売を目指す企業では、今まで重視されていなかった中国国内の物流体制と販売ネットワークの構築が最大の経営課題の1つとなっている。
長い間の計画経済の中では、「自分の貨物は自分でとりにいく」のが当たり前であった。市場経済に移行した今日でも、物流は自社で解決するのが主流で、物流専門業者が育たなかった。このため、物流業界のサービスレベルは低い水準にある。
中国機械工程学会の統計によると、中国のメーカーでは、ものを製造する総時間の9割は物流にかけられており、物流コストは製造原価の4割を占めているという現状で、物流アウトソーシング率は19%に止まっている。
このような現状から、中国の物流関連業界ではまだまだ多くのビジネスチャンスと発展余地を伺うことができるだろう。
ここでは中国物流関連産業の問題点と日系企業の中国進出について、論議してみたい。

コンテナ
クレーン

中国物流産業の問題点 

中国の国土の面積は日本のおよそ26倍であり、東と西、南と北の経済の格差が大きく、インフラ面、政策面などでまだ対応が不十分な地域もたくさん残されている。全体からみると、以下のような問題点が考えられる。

1.企業の物流に対する認識と知識の欠如

物流の研究は80年代から始まり、学術研究と行政部門は比較的理解と認識が進んでいるが、各企業ではその認識はまだ遠い存在である。コストが高い割に、在庫管理や安全対策などは十分でなく、一貫パレチゼーションは普及しておらず人手による荷扱いが主流である。包装の欠陥などによる破損、また誤配の発生で年間莫大な損失が出ている。

2.物流人材の不足が物流発展の障害に

大学と専門教育、また企業で物流分野の人材育成を実施しているところはまだ少ない。企業においては人材不足のため、物流効率の低下、作業者の知識不足、物流センターの低稼動率などを招き、それが原因となって、企業の物流コストが高くなっている。

3.政府と企業の体制の制約

政府に関しては、融資制度・財産権の譲渡・人材使用制度・市場参入・社会保障などの面で制度の整備が進んでいない。
企業に関しては、特に国営企業における経営資源の再分配にあたって、企業対企業及び企業内部の改革に大きな課題がある(倉庫と輸送車両の所有権の分配、人員の削減による失業の問題)。

4.物流技術標準化の問題

① 全体的に遅れをとっている
  製造業と比べ物流分野での標準化の進展はかなり遅れている。
② 物流技術の標準と物流作業の標準が統一されていない
  輸送車両・物流機器・包装などの基準が統一されていないため、積載率・空間利用率が低い。
③ 物流標準化の運営は計画経済体制の元で進行
  標準化の管理・作成・配布は従来計画経済の関連部門・地域に基づき実行されており、各部門・地域別
での協調が進まず、矛盾する問題がたくさん存在している。
④ 市場として必要性が低い
  荷主・物流業者・問屋などにおいて物流と標準化に対するニーズがまだ具現化されていない。
⑤ 行政部門への依頼心が強い
  標準化の進展は行政部門の指導に基づき実行されていくと認識され、関連団体と標準化組織の役割が
果たされていない。

物流分野の対外開放と国内企業の対応 

2005年より物流事業は外資系企業に全面開放され、各国の多くの物流企業が本格的に中国に上陸している。中国国内の物流業者は外資系企業と競争していくため、主に下記の課題を解決しなければならないと考えられる。

 ・法整備が不十分で、地方保護主義と人治が台頭
 ・多くの在庫を抱え、物流効率が悪い
 ・過当競争により利益が低下し、サービスの質が低い
 ・顧客に対するサービス精神の欠乏
 ・サービス品質が追求されていないため、設備投資よりも人海戦術が主流である
 ・物流が一方通行のため、一貫パレチゼーションの実行できる環境が整っていない
 ・物流業者と現場作業員の教育と意識改革
 ・人材とグローバルネットワークを備えていない

日本企業の中国進出について

1.日系製造業の物流

低コストの生産拠点としての進出から、自社製品を販売する市場への目的の変化により、下記の課題に直面している。

 ・中国国内物流体制の整備
 ・ネットワークの構築・運営による物流費用の増加
 ・コスト削減のため日系物流業者から地場物流企業へ転換
 ・中国地場物流業者への輸送品質の不満

2.日系物流業者

海外輸出業務から、中国全土への物流体制とネットワークの構築に向けて、

 ・法整備の不健全による人治制度と各省の費用徴収の環境整備
 ・物流機器・技術・道路情報・人材の育成などのインフラ整備が急務
 ・荷主によるコストダウンへの要求と、過当競争により価格が低下し、輸送品質を保つのが難しい
 ・過当競争により収益構造が悪化し、投資回収が困難

こうした課題の中で中国での発展を目指す日本の製造業と物流業者に関して、筆者としては、次のような対応が有益ではないかと考える。 

 ・日系企業の現地責任者は現地人材を起用
  中国でのビジネスはやはり中国人に任せ、「コネ」社会に入り込む。
 ・地場企業との業務提携によるネットワークの構築  
  地場企業のネットワークと日本のマネジメントと運営ノウハウを融合し、中国の国情にあった運営体制を構築する。
 ・法整備と経営環境の改善
  この点については一企業のレベルではなく業界団体、さらに日本政府レベルでの中国政府への呼びかけが必要と思われる。

今後も中国市場の成長に期待し、各国から物流業者が中国に進出し、市場競争はさらに激化するだろう。企業の生き残りをかけて物流業界がサービス品質、信用度の向上を競い合う中にあって、海外の先進的なマテリアルハンドリング機器や技術、現場ノウハウ、情報システム導入によって、全体的な物流コスト低減が期待できる。
そこに、大きなビジネスチャンスも生まれてくるのではないだろうか。

筆者プロフィール

謝 建国 (シャ ケンコク)
株式会社流通研究社 海外事業室室長兼上海事務長
アメリカ系商社中国(北京)事務所勤務を経て日本へ留学。2002年3月早稲田大学ビジネススクールを卒業、MBA(Master of Business Administration)経営学修士を取得。専攻は生産管理・ロジスティクス。2002年4月株式会社流通研究社に入社。現海外事業室室長、RYUKENマテリアルフロー研究センター(RCC)事業局長。専門分野は中国を始め、台湾地域・韓国における物流分野の市場動向、技術動向の研究・交流推進など。
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