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AGVの低価格シリーズ「FAC(FACart)」

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無線LAN対応、バッテリタイプなどが選択可能で、 簡易なシステム・運用に最適

無人搬送車(AGV:Automatic Guided Vehicle)は、走行・給電用レールがなく、自動ステアリングによって走行する搬送用台車を活用するシステム。一般的なコンベヤシステムに比べ、●搬送ルートの変更が容易、●搬送路を人の通路と共有できる、●搬送量に応じて投入する台車数を増減することで搬送能力を調整できるなど、フレキシビリティの高い搬送システムとして位置付けられています。また、自動倉庫などのバッファ機能と組み合わせることにより、一層合理的でタイムリーな供給システムを構築することが可能です。
1965年、当社は国内初の無人搬送車を開発し、販売を開始。以来、時代時代において、駆動・制御・通信などの最新技術を取り入れながら幾多のシリーズを開発し、市場に投入してきました。納入台数は今日、3,700台を超えています。
このほど、AGVのラインアップとして普及モデルと位置付けた新シリーズを開発しました。
現行モデルの「FAV(FAVehicle)」シリーズではカバーできなかった価格帯や仕様を補完し、簡易なシステムでも導入しやすくしました。また、1980年代から90年代に稼働を始め、現在では老朽化が進んでいる設備の更新需要にも対応できるようにしました。
本稿では「FAC(FACart)」シリーズをご紹介します。

FAC-10(ローラコンベヤ式)
FAC-10(ローラコンベヤ式)

システム価格で最大50%ダウンが可能

新シリーズのFACは本体機能やシステム運用を限定したのが特徴の1つ。搭載する制御基板の専用化・標準化を図り、コストダウンを実現したことにより、システム価格は、現行のFAVシリーズと比べて30%~50%程度廉価で提供できるようにしました。一方、通信方式やバッテリタイプを選択できるようにして、お客さまにとってより最適なシステムが構築できるようにしています。


走行はガイド追従式。前進/前後進タイプを用意

FACは、床に取り付けたマグネットガイドに沿って走行するガイド追従タイプ。AGVのガイド方式としては、すでにオーソドックスな技術ですが、磁力の影響のない設置場所ではその性能を十分に発揮できるため、現在でも多数のシステムが稼働しています。また、マグネットガイドテープの施工は簡単で、ライン変更などへの柔軟性も高く、AGVシステムに求められる特性、基本機能を保持できます。
走行タイプについては、前進・前後進の2種類を用意。高機能モデルが持つ横行・斜行機能がなくても、前後進タイプでは、ルート上をバック走行することにより、最短ルートで目的位置に移動・搬送することができます。また、限定的な動作であれば、ガイドレス走行が可能で、床の材質・条件でガイドが敷設できない場所でのカーブ走行も行えます。
FACではカートの位置認識と各種の動作指示にRFIDタグを使用しています。ルート上の任意の位置に取り付けたRFIDタグを台車に装備したリーダで読み取り、位置情報としてコントローラに通知するとともに、速度変更や移載などの動作を指示することができます。

FACシリーズ 本体仕様と機種特性
FACシリーズ 本体仕様と機種特性

通信は無線LANと光伝送が選択可能

FACを制御する通信方式は、無線LANとスポット光伝送を選択できます。無線LANは、地上コントローラが常時各台車と通信を行い、それぞれの走行位置と動作状態を把握しています。これにより、どこかで搬送要求が起こると、各台車の位置・状態から搬送時間が最短になる台車を割り当て、すぐに要求地点へ移動させることができます。また、システム内のすべての台車の走行位置・状態を把握しているため、交差点や分岐・合流部でもコントローラで一括制御することが可能。安全で効率的な運行管理が行えます。
一方、光伝送方式はシステム内に配置したステーションコンベヤ(移載地点)に設けた装置を通して、その位置でスポット的に地上コントローラとの通信を行います。このため、無線LANが導入できない環境をはじめ、台車1台で運用するシステムや単純ループライン・単線往復といったレイアウトに適し、システム価格も抑制できます。交差点や分岐・合流制御は、台車本体に搭載している制御装置により、その都度走行の優先順位を決定します。


バッテリは、鉛とリチウムイオンの2タイプ

バッテリも鉛バッテリと、リチウムイオンバッテリの2タイプから運用に応じて、選択が可能です。鉛バッテリは、6~7時間程度の充電時間が必要なため、1日当たりの稼働が12時間以内のシステムに適します。バッテリ自体が安価なため、投資費用を抑えるのにも役立ちます。ただ、寿命は短く、定期的なメンテナンスや安全性(充電時に発生する水素ガス)などに留意する必要があります。充電はバッテリ交換で対応するほか、夜間の一括自動充電をオプションで用意しています。
リチウムイオンバッテリの場合、移載ステーションでの移載中などに充電できる急速自動充電が可能。24時間稼働のシステムに導入できます。また、メンテナンスフリーで長寿命、軽くてコンパクトなどの特性があります。さらに、鉛・水銀などの環境汚染物質を使用していないため、導入企業の環境意識やグリーン調達にも対応できます。


安全対策は高機能モデルに準じた設計

安全対策は「FAV」シリーズに準じたレベルで各種機能を装備しています。中でも、非接触バンパとして機能させる障害物センサは、レイアウトマップデータに連動して検知するエリアを切り替えることが可能です。例えば、低速走行では前方の検出距離を短く、高速走行では長くすることで停止距離を最適に保つことができます。
また、壁際を走行する場合、壁を障害物として検出しないように、壁側の検知エリアを狭めたパターンを実行できます。検出エリアパターンの登録は最大15。レイアウトに合わせたパターンが作成・運用でき、高い安全性を確保します。

<Daifuku News No.192 (2009.10)より>

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